装丁から学ぶ
読もう読もうと思いまだ手をつけられていない村上龍の「半島を出よ」。物語の舞台でもある、福岡県が私の出身地という事も興味の源でもありますが、本の装丁が面白くひかれてしまいます。福岡の上空から撮影した衛星写真の上に毒々しい蛙が乗っかってます。(本の実物を触ると蛙のだけが質感が異う。)
表紙は本屋に並んだときにその本の顔になり、パッと見た時の印象で本の中身を連想させるようになっていないけないはず。これが以外とピンとこない本もたくさんある気がしますし、表紙にどれだけ語らせるのかのバランスも難しいと思います。「半島を出よ」は帯に書いてある本の説明では表現できないシリアスな雰囲気を表紙がうまく語ってるような気がして思わず手にとってしまいました。
デザインを手がけたのは鈴木成一デザイン室。他にも有名な作品の装丁を手がけており素敵です。以前、この本の表紙ができるまでのプロセスを情熱大陸で見ましたが、とても面白かったです。もちろん、鈴木成一さんはこの本の全てを読みイマジネーションを膨らませデザインにとりかかっていました。
サイトのトップページも表紙となり得る部分。中身を知り得ないと作れませんし、そのサイトの鍵となる部分。うるさくなりすぎても言いたい事がうすれてしまいますし、効果的なビジュアル表現と情報設計が鍵となるという点ではこういう書籍のデザインから学ぶ事も色々あると感じます。
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/03/25
- メディア: 単行本
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